陣痛促進剤投与開始

翌朝、40週6日。
指示通り朝8時に到着するようにクリニックへ向かう。
ダンナが「俺まで緊張してきた」とか言い出すので笑ってしまった。
次に帰って来るときには赤ちゃんと一緒だ。
陣痛ってどれくらい痛いんだろう。想像もつかないけどこれでようやく子どもに会える。それがやっぱり楽しみでもうそのことしか考えてなかった。

「お願いしまーす」
ナースステーションで挨拶。
すぐにわたしだけ陣痛室に通された。そこで持ってきた同意書の受け渡しがあり、問診の用紙を1枚書いた。そこにダンナの血液型を書く欄があった。生まれてきた子どもの血液型と合うかを確認したかったんだろうか。(合わなかったらどうしてるんだろう😏)
以前の手術のときと同じ前が開く手術着(?)に着替え、早速左腕に点滴用のチューブが取り付けられた。これで点滴の差し替えもスムーズにいくらしい。
そしてお腹には胎児の心拍確認用のNSTに使う機械が巻き付けられた。これはもうずっと着けたままになると言われた。トイレに行くたびに外してもらわないといけないのでちょっと面倒だなと思った。これがどれだけ重要になってくるか、普通に産めると信じて疑わなかったわたしは、わかっていなかった。すぐに胎児の心拍が聞こえてきた。
「赤ちゃん元気だね。心拍とお腹の張り具合は向こうでもモニタリングしてるからなにかあったらすぐ来るね」
もうここまで来て赤ちゃんも元気なら大丈夫、と誰でも思うはずだ。
そして準備が終わると外で待っていたダンナが呼ばれた。
「じゃあ点滴入れていくからね」
点滴台の真ん中ぐらいに制御装置のような小さな機械がついていた。
この機械を経由させることで点滴の量を調節できるらしい。
すぐに点滴が始まった。
しかし、当たり前だがすぐには何も起こらない。
「暇だね」
「そうだな」
陣痛室にはテレビもなかったのですぐにやることがなくなってしまい、わたしとダンナは自分のスマホを見てゴロゴロするだけになってしまった。
もう場所が違うだけで家でゴロゴロしているときとやっていることは同じだ。
時々助産師さんが来て点滴の量を確認してくれる。
2時間くらい経った頃だろうか、ようやくお腹が張ってくるようにはなるがまだ家で時々張ってきたときより多少強いぐらいで全然本格的な陣痛ではなかった。
「これ産まれそうになるまでにどれくらいかかりますか?」
昼の11時も過ぎた頃、ダンナが訊いた。
普通のお産ならある程度陣痛が強くなってから入院となるので今回のように陣痛序の口から待っていたらものすごい時間がかかりそうだ、と思ったらしい。 
「早くて夕方くらいかな? 人によっては明日までかかることもあるしねえ」
「1回帰っていいですか? 午後から仕事出ないといけないんで」
「ああもちろん。もうすぐお昼だけどダンナさんには昼食出ないしね」
「そうですよね。1回帰ってまた夕方来ます」
「はーい、気を付けてー」
そう言ってダンナは帰ってしまった。

異変が起きるまで、あと2時間。



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